こだわり逸品物語(3)……辛子明太子(からしめんたいこ)誕生秘話
■こだわり逸品物語(3)…辛子明太子(からしめんたいこ)誕生秘話■
辛子明太子(からしめんたいこ)といえば、博多(福岡)の名産……
博多の名産といえば、博多ラーメン、博多地鶏などありますが、なんといっても博多の辛子明太子が有名です。
ちびちびとやる酒のつまみにぴったりで、あつあつの白いご飯に乗せて食べると、何杯でもおかわりしてしまいます。
「辛子明太子」は今では、すっかり博多の名産物として全国に知れわたっていますが、その陰には、明太子誕生に情熱をかける一人の人物がありました。
この話も、某テレビ番組で取り上げられて話題を呼びました。
話は、半世紀ほどさかのぼます。
日本の敗戦とともに、朝鮮半島の韓国・釜山から福岡・博多に一組の夫婦が引き上げてきました。
戦後の混乱の時期、夫婦は天神の闇市で飴を売ってなんとか生計を立てる貧しい生活が続きます。
そんなとき、中州の市場で入店者募集がはじまりました。夫婦は、一念発起、さっそく応募をして食料品店を開業します。
こうして、食料品店「ふくや」が誕生。主人の川原俊夫氏は商売の傍ら、新商品の開発に没頭します。
そして、釜山時代に食べていた「ミョンテ」という、タラコにキムチの汁をかけたような食べ物を、店の看板商品として販売しようと思いつきます。
そして、売り出されたのが、「辛子明太子」でした。
だが、当時、タラコといえば焼いて食べるのがほとんどでした。生のものは、気持ち悪がられ、店にだしても全く売れませんでした。
そこで主人の川原氏は、味の改良にとりかかります。
造っては味を見て捨て、造っては捨ての試行錯誤の日々が続きます。
そして気がついたのが、原料のたらこの質。小粒で引き締まった、北海道産が最適だとわかりました。
味付けのからしにもこだわりました。苦労の末、独特の味付け方法を開発。
韓国語でスケソウダラを意味するミョンテを、発音しやすいメンタイと命名。
それに漢字を当てて「明太子」としました。
こうして、実に10年の時期を経て、こだわりの逸品「博多の辛子明太子」が誕生したのでした。
その味は食べた人のクチコミでまたたくまにひろがり、行列ができるほどお店は繁盛しだしました。
おりしも、日本は高度経済成長の時期。新幹線の博多開業などにより、人の往来も活発になります。
福岡・博多に来た人が土産に持ち帰った「辛子明太子」。
「これはうまい、もう一度食べたい……」と、あっというまに全国に広がっていったのでした。
創業者川原俊夫氏に、特許をとるようにすすめる人がいました。
だが、川原氏は、これは「惣菜」だから、博多の名物としてみんなにひろがり、地元に貢献できたらそれでいい、と、作り方やたらこの選び方などを、どんどん教えていったのでした。
その結果、現在66社の明太子会社がありますが、特許申請をする会社は未だひとつもないということです。
博多山笠に没頭する「山のぼせ」の川原氏の、地元博多を愛する情熱が伝わってくるこだわりの逸品といえます。
※辛子明太子の商品は、当ホームページ「こだわり逸品館…グルメと食材&健康生活ナビ」でも紹介しています。
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